オフィスに置いても枯れにくい・枯れない観葉植物のご紹介

枯れない観葉植物

オフィスに観葉植物を置く会社が年々増えています。観葉植物を設置することで、視覚疲労の軽減に繋がったりストレス解消に繋がったり、また、空気の浄化にも効果があります。

しかし、観葉植物はケアをしなければ枯れてしまいます。水やりの頻度や日当たり、エアコンの影響などにも気を配る必要があります。

「管理はどの程度行えば良いのか」「設置場所が限られるので、どれを選んだらいいかわからない」などと思う方もいるでしょう。

今回の記事では枯れにくい・枯れない観葉植物の紹介と枯れにくい観葉植物の管理について解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

オフィスに置いても枯れない観葉植物

オフィスに置いても枯れにくい観葉植物のご紹介

オフィスに置いても枯れにくい観葉植物は、「ガジュマル」や「ヒューケラ」です。

「ガジュマル」は耐陰性の特徴を持つ植物なので日陰でも育ちますが、完全に日が当たらない場所は避けましょう。水やりの頻度は少なくても育つ点も、育てやすいポイントです。春から秋にかけては一度にたっぷりと水やりし、土の表面が乾ききってから、また水をあげる程度で充分に育ちます。冬の水やりの頻度は、より控えめにしましょう。

ガジュマルは幹や茎に水を蓄えているため乾燥に強く、頻繁な水やりは幹や茎を腐らせる原因になるため注意が必要です。

小規模なオフィス風景

「ヒューケラ」は北アメリカに自生しているため暑さに強いうえ、交配・育種によって寒さに強いのが特徴です。外では昼と夜の寒暖差に対応でき、室内では冷房や暖房による温度の変化にも対応できるため、管理がしやすい種類です。

水やりの頻度は、夏は土が乾燥する前にあげなければいけませんが、冬は水をあげる必要がなく冬を越すことができます。冬は冷えによって水が冷たくなるので、植物を弱らせる原因になります。

夏の直射日光で葉焼けする品種もあり注意が必要ですが、ドルチェシリーズのヒューケラは幅広い環境に適しており、日当たりのある場所でも育てられる品種で、葉の色も豊富なため人気があります。

種類によって管理方法はさまざまですが、ガジュマルやヒューケラは日当たりの管理が比較的容易ですし、枯れにくくおすすめです。

枯れにくい観葉植物の特徴

枯れにくい植物は

・水やりの頻度が少ない

・耐陰性がある

・寒さに強いです。

といった特徴があります。

植物を育てるうえで大事なことは「水やりと肥料」「日当たり」「適正温度」の3つです。1つでも怠ると枯れてしまいます。そのため上記の枯れにくい特徴を持つ観葉植物は管理しやすく、オフィスでも安心して育てられます。

枯れにくい植物は、例えばジャングルや木が生い茂り、日が当たりにくい環境など、厳しい環境で育ってきた歴史があるため、日陰でも育つ特性をもっています。その特性を活かし、室内で枯れにくく管理しやすい観葉植物が多いです。

可能な手入れの頻度や、オフィスの日当たりや温度などの環境を植物の特徴に結びつけ、それに適した観葉植物を設置すると良いでしょう。

次は、特に枯れにくい観葉植物の特徴を3つのポイントに分けて解説していきます。

水やりの頻度が少ない

水やりが少ない観葉植物は、多肉植物の「ガジュマル」や「ユッカ」「パキラ」などが有名です。

水やりが少なくても育ちやすい植物は、砂漠などの雨がなかなか降らない地域に自生している種類がほとんどです。乾燥した暑い地域で水を蓄えるために、茎や幹が太い特徴をもっています。そのため1回の水やりで茎や幹に水を含みます。その特徴から、水やりが少なく手入れがしやすい植物と言われています。

水やりが少ないので、忙しい業務の会社や人手が少なく管理する人が居なくても枯れずに管理することが出来るでしょう。水やりの頻度は種類や季節によりますが、1〜2ヶ月に1度で十分な種類もあります。

反対に、頻繁な水やりは茎や幹を腐らせる場合があるため注意が必要です。

日陰でも良く育つ

日陰でもよく育つのは、「ポトス」「モンステラ」「アグラオネマ」などです。

日陰でも良く育つ植物は、日が当たりにくい場所に自生している種類が多いです。熱帯やジャングルなどは木が生い茂り、日が当たりにくい環境に対応するために、日陰でも育つようになりました。オフィスなどの室内は、時間帯によって日が当たりにくい時があったり、日が差し込みにくい場所があったりしますが、日陰でもよく育つ観葉植物であれば日当たりの面で管理する手間が少なく育てやすいでしょう。

ただ、日光が全く当たらないままでは葉にツヤがなくなってしまうので、時折日に当てるなどの注意は必要です。

エアコンなどに強い

エアコンの寒さに強いのは、「オモト」「ヒューケラ」「サンスベリア」です。

観葉植物の適正温度は15℃〜25℃と言われています。しかし夏は25℃を超え、冬は15℃を下回る日が多いです。気温の管理は難しく、観葉植物を枯らしてしまう原因の一つです。

日が沈むと氷点下を下回る場所に自生する植物は、気温差や寒さに対応するための特性を持っています。そこで、オフィスの冷房や日本の乾燥した冬の寒さに対応してくれる観葉植物を選ぶのもおすすめです。冬の寒さに耐えることができるため、地域を選ばず管理できます。

しかし寒さに強いとはいえ、空調機器の風が当たり続けると枯れてしまう恐れがあるため、育てる際には風が直接当たらないよう注意しましょう。

枯れにくい観葉植物を枯らさないコツ

枯れにくい観葉植物は「水やりの頻度が少ない」「日陰でも育つ」「寒さに強い」というのが特徴的なポイントとしてあげられますが、特性に合わせてしっかりと管理しなければ弱ることもありますし、枯れてしまいます。

観葉植物を枯らさないために、特に注意すべき2つのポイントを解説します。

日当たり・風通し・水やりの回数の管理

観葉植物は長い間生息していた地域に適応するために、種類によって特徴が異なります。暖かいところで育った植物は日当たりがいい所に、雨がよく降る地域で育った植物は水をよく与えなければいけません。

例えば水を必要とする観葉植物に「1度に大量の水を与え、数日~数か月に1回の頻度」の水やりで良いのか、「決まった量で毎日水やりをするのか」では、育て方が全く違います。

観葉植物の特性に合った管理をしなければ枯れにくい種類だとしても枯れてしまうため、日々のお手入れには細心の注意を払いましょう。

観葉植物自体の管理

観葉植物の手入れ方法を理解するのも大事ですが、観葉植物自体の管理も怠ってはいけません。

葉っぱに水をかける葉水や、根づまりなどを定期的に確認して管理することや、土の入れ替えや肥料の適切な管理などです。また天気や季節によって観葉植物の設置場所を移動することも大切です。

例えばヒューケラは、真夏の日光に当てすぎると葉やけを起こす可能性があります。そのため1つの方法として日中の数時間は日に当て、夕方になったら室内で直射日光を避けた場所で育てる方法があります。1日の中で置く場所を変えることで葉の緑を保ちつつ、観葉植物本来の特性に沿った育て方が出来ます。

しかし、そのように頻繁に観葉植物の管理に時間も人手も割けないという場合も多いかと思いますので、次の項目では、管理の手間がかからないフェイクグリーンを紹介します。

フェイクグリーンの紹介

観葉植物には水やりなどの管理をしなくても枯れない、造花・フェイクグリーンの観葉植物も販売されています。最近のフェイクグリーンは本物とそん色ないレベルのリアルに近いものも出てきています。

フェイクグリーンの最大のメリットは管理をする必要がないことです。時々、葉のホコリを取るなどの掃除の必要はありますが、水やりや日当たり、温度などの細かい管理は不要です。

また葉や茎にワイヤーが入ったフェイクグリーンもあり、オフィスの雰囲気や場所によって形を変えられる楽しさもあります。

専門業者に頼む場合は管理費用もかかりますし、社内で管理する場合は誰が担当するかなど、本物の観葉植物が管理しづらいオフィスでは、フェイクグリーンを導入するのも1つの方法です。

オフィスに置いても枯れにくい観葉植物

まとめ

今回の記事では、枯れにくい・枯れない観葉植物について紹介しました。

枯れにくい観葉植物にするか枯れないフェイクグリーンにするかの選択には、会社の方針や体制も重要です。

記事で解説したメリットやデメリットをふまえ、空気の浄化も期待できる枯れにくい観葉植物にするのか、観葉植物の手入れが体制的に難しい面から管理の楽なフェイクグリーンを選ぶのか、社内で十分検討したうえで、現在のオフィスの環境にあった観葉植物を設置しましょう。

今回の記事が参考になったら幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

枯れない観葉植物

監修

舛田 羊一

舛田 羊一

  • 舛田建築design研究所CEO
  • 春うららかな書房 家具事業部 部長
  • 一級建築士、環境経営士、宅地建物取引士

大手家具メーカーで家具の設計、国内上場企業のオフィスプランナーとして勤務。その後、2015年に現研究所を設立し、国内外のミュージアムプロデューサーやライブラリーなどの空間プロデューサー兼デザイナーとして活動中。
春うららかな書房では、空間プロデューサーとしてオフィス空間のトータルプロデュースを行っている。

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