会議室の広さやレイアウトに合わせたオフィス家具の選び方


 

会議室のオフィス家具を考える前に、使用用途や部屋のレイアウトに合ったオフィス家具を選ぶ必要があることをご存じでしょうか?

なぜなら、オフィス家具の設置には利用する人数や目的、利用者の用途によって様々な種類やレイアウトが存在するからです。

近年ではオフィス家具の種類は会議室のレイアウトごとに選択肢が増え、おしゃれなデザインも登場してきました。そして、活発な議論の場に欠かせない会議室構築のポイントとして、オフィス家具選びの重要性が注目されています。

 

そこで今回は、

  • 会議室のオフィス家具の選び方
  • 会議室の広さに合わせたレイアウトとオフィス家具の紹介
  • 会議室をレイアウトする際の注意点とオフィス家具選びのポイント

について解説します。

会議室の広さや目的にあったオフィス家具を検討されている方はぜひ、参考にしてください。

オシャレな会議室でミーティングをしている写真

会議室のオフィス家具の選び方

会議室のオフィス家具を検討する前に、部屋の広さと使用する人数を考える必要があります。また、使用用途や誰が何のために使うかによってレイアウトも変わります。部屋の広さとレイアウトが決まれば、次にオフィス家具を検討します。

それでは実際に、会議室の広さとレイアウトごとに合った、オフィス家具を見ていきます。

オフィスでミーティングをしている写真

会議室の広さに合わせたレイアウトとオフィス家具の紹介

会議室の広さは小規模・中規模・大規模と主に3種類に分類されます。

会議室を考える際は、利用者がどのようなコミュニケーションの場に使用するかをイメージしてレイアウトすれば、打ち合わせに適した環境が構築され、生産性とパフォーマンス向上にもつながるでしょう。それでは、会議室のレイアウトに合ったオフィス家具を詳しく見ていきます。

大きい会議室の写真

小規模会議室(10人以下)

小規模会議室を考える場合、人数は4人~10人以内を想定してスタンダードな会議室を構築します。部屋の大きさは1人あたり1坪弱が適正と考えてます。最大10名で利用する会議室の場合は9坪の広さがあれば理想です。

一般的な会議室は、対面に2対2で向き合った形で着席することを想定し、応接室や役員室などになれば、5対5の対面に向き合わせるほか、縦長のテーブルをロの字型に配置した『ロの字形式』にするなど、誰が何に使用するかイメージした会議室のレイアウトを考えましょう。そしてオフィス家具は会議の種類や、使用する人によって選ぶ必要があります。最近は応接室、役員室を廃止して、会議室を兼用するケースが増えています。

役員会議室として使用する場合は、重厚感があり落ち着いた雰囲気を作り出す、ナチュラルカラーやダーク系の木目調テーブルを配置し、椅子はスチールのフレームに革張りの座面を使った高級感のあるオフィスチェアーがおすすめです。逆に一般的な会議室や打ち合わせの場であれば、天板が明るく清潔感のあるホワイトを基調としたテーブルにし、着席しやすいキャスターつきの椅子を選ぶと片づけも簡単です。

中規模会議室(30人以下)

中規模会議室を考える場合、人数は10人以上を想定した会議室を構築します。最大30名を想定した場合は20坪から27坪くらいの広さが必要です。

30人で利用する場合は、対面ではなくスクール形式のテーブルを配置し、前方正面に演台を設け、ロールスクリーンやホワイトボードを配置した会議室のイメージとなります。天井にプロジェクターを設置したり、遮光カーテンを設置したりするなど、勉強会やセミナーなどの会場に適したオフィス家具を考えましょう。

テーブルは3名1卓で、足元が隠れる幕板付きのテーブルが向いています。また、セミナー設営を想定してテーブルにキャスターつきを選ぶと、重たい長机も移動がしやすくて便利です。椅子の移動も考えてキャスターつきを選ぶか、重ねて収納できるスタッキングタイプの椅子にするのも良いでしょう。会議室の使用方法を流動的にしたい場合など、用途に合わせてオフィス家具を選ぶことをおすすめします。

会議室をレイアウトする際の注意点とオフィス家具選びのポイント

ここまで、会議室のレイアウトや大きさ、使用目的や利用者を考えたオフィス家具の選び方をお伝えしてきましたが、レイアウトを考える上で注意すべき点や、オフィス家具選びのポイントを紹介します。

会議室で打ち合わせをしている写真

ゾーニングや防音対策も考えてレイアウトする

ここでのゾーニングとは、『オフィスの空間や機能を用途ごとにまとめて、効率的に配置する』ことを意味します。つまり、会議室のレイアウトを考える上で、会議室は本当に必要な場所にあり、使用する用途が機能的に利用されていて、スムーズな動線となっているかを考えましょう。

特に、下記については注意が必要です。

  • 会議室を頻繁に使用する部署の近くに、会議室が配置されていない
  • 周りが騒がしい場所に会議室があり、落ち着いて議論できない
  • マイクの音声やリモート会議で音響設備はあるが、防音対策がなされていない

しっかり計画をしてから、会議室のレイアウトを検討するようにしてください。

会議室の目的を考慮したオフィス家具を選ぶ

最後に、会議用テーブルと椅子選びは、オフィス家具を決める際の重要なポイントです。

色や素材などはしっかりと確認してから設置を検討してください。また、椅子の座り心地はサンプルがあれば実際に座って確かめることをおすすめします。

そして、配色やデザインなど会社のイメージにあったものや、オフィスの雰囲気にあったものを検討すると、社内の統一感もでてよりおしゃれな空間を作ることができるでしょう。

まとめ

今回は、会議室のレイアウトとオフィス家具の選び方について、簡単に解説してきました。

オフィス家具を選ぶ前に、会議室の大きさや人数、利用者の使用目的など検討する必要性がお分かりいただけたと思います。また、レイアウトする前にオフィスのゾーニングや防音設備なども考慮し、必要な場所に会議室を配置することで、快適で効率的なオフィス空間を構築できるはずです。

オフィス家具の搬入や音響設備や配線関連の処理など、設備関係の作業が発生することを考慮すると、過去の実績やノウハウのある専門業者への依頼をおすすめします。本記事が、会議室のレイアウトに合うオフィス家具の購入を検討している方への参考となれば幸いです。

オフィスで会議をしている風景の写真

監修

舛田 羊一

舛田 羊一

  • 舛田建築design研究所CEO
  • 春うららかな書房 家具事業部 部長
  • 一級建築士、環境経営士、宅地建物取引士

大手家具メーカーで家具の設計、国内上場企業のオフィスプランナーとして勤務。その後、2015年に現研究所を設立し、国内外のミュージアムプロデューサーやライブラリーなどの空間プロデューサー兼デザイナーとして活動中。
春うららかな書房では、空間プロデューサーとしてオフィス空間のトータルプロデュースを行っている。

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