オフィスの室内緑化を行うメリットと注意点の紹介

「室内緑化って聞いたことがあるけど実際はどうなの?」

「室内緑化のメリットや注意点を知りたい」

そんな疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。オフィスに室内緑化を取り入れると、良いことがたくさんあっておすすめです。これから室内緑化の効果やメリット、注意点と管理方法まで詳しく解説していきますので、あなたが普段使っている空間が劇的に変わるきっかけになれば幸いです。この記事を読み終える頃には、室内緑化の魅力と活用方法がきっと見つかるでしょう。

 

「オフィスの室内緑化について詳しく知りたい」と考えている方はぜひ最後までお読みください。

コンクリート打ちっぱなしのオフィスにグリーンのある風景

オフィスに室内緑化のメリット

オフィスに室内緑化を取り入れることで、空気の浄化やストレス軽減、業務効率の向上などの様々なメリットがあります。

緑の力を活用して、働きやすい環境を整えましょう。

チームメンバーでパソコンを囲む風景

空気の浄化作用

植物は光合成を通じて二酸化炭素を吸収し酸素を放出しており、この過程により、室内の二酸化炭素濃度が低下し空気が新鮮になることから、オフィスに観葉植物を取り入れることで、空気の浄化作用という大きなメリットを得ることができます。

また、植物はホルムアルデヒドやトルエンなどの有害な化学物質を吸収する能力も持っています。有害な化学物質はシックハウス症候群の原因となるため、植物が吸収することで健康的な室内環境を維持することが期待できるでしょう。さらに、植物は自らを守るために有害物質を放出し、空気中のカビやバクテリアの繁殖を抑える効果もあるため、オフィス内の空気質が向上し、働く人々にとって快適で健康的な環境が整います。

オフィスの雰囲気を明るくする

オフィスに観葉植物を置くことで、空間に華やかさが加わり、全体の雰囲気が明るくなります。

観葉植物はインテリアとして優れており、オフィスの印象を大きく変えるアイテムとして手軽に取り入れることができます。

農林水産省の調査(※1)によると、花や緑を室内に設置することで「部屋が明るくなった」と感じる人は多く、約4割がその効果を実感しています。また、植物は人に優しい気持ちをもたらし、リラックス効果もあるため、従業員のストレス軽減にもつながるのです。さらに、植物はパーティションや家具の代わりにもなり、空間を有効に活用できます。

観葉植物の導入は、オフィスの雰囲気を明るくし、職場環境を改善するための有効な方法と考えられます。

目の疲労軽減

オフィスに緑の観葉植物を置くことは、従業員の目の疲労を軽減するのに効果的です。

緑色は人間の目に優しく、視覚的な負担が少ないため、長時間パソコン作業をするオフィスワーカーにとって大きな助けとなるでしょう。植物の緑を見つめることで、目の疲れが和らぎ、視覚的なリフレッシュになるのでおすすめです。

また、植物の葉から蒸散する水分が室内の湿度を保つため、乾燥した環境によるドライアイの予防にもつながり、従業員のストレスが軽減されることで仕事の効率も向上します。

オフィスの室内緑化は目の健康を守り、快適なオフィス環境を作るための有効な手段と言えるでしょう。

業務効率が向上

オフィスに観葉植物を置くことで、業務効率の向上が期待できるでしょう。

植物は空気を浄化と目の疲労を軽減する効果があるため、従業員の集中力が高まり、その結果、従業員のパフォーマンスが高まることで生産性が向上します。オフィスの室内緑化は、快適な作業環境が生まれ、少ない投資で大きな効果を得ることができ、企業全体の生産性向上になります。

ストレス軽減の効果

植物が視界に入ることで、脳波の一種であるアルファ波が増え、心拍数の安定や筋肉の緊張緩和につながります。そのため、精神的な安定感が得られ、ストレスの軽減が期待できるでしょう。

らに、観葉植物の中にはリラックス効果のある香りを発する種類もあり、その香りがストレスを抑える効果もあるのです。オフィスの室内緑化は、従業員がストレスから解放されることで企業全体の幸福度が向上し、働きやすい環境が整うきっかけとなるでしょう。

参考文献(※1)

農林水産省 花や緑の効用・家庭とオフィスへの導入状況に関する調査 調査報告書「3-2-2. オフィスにおける、花や緑の効用」https://www.maff.go.jp/j/seisan/kaki/flower/f_R2itaku/R2itaku.html

オフィスの室内緑化の注意点

オフィスの室内緑化には多くのメリットがありますが、適切な管理が欠かせません。観葉植物の日当たり、水やりや肥料の管理、そして成長を考慮することが大切になります。元気な植物を維持することで、美しいオフィス空間を保つことができます。

次の注意点を押さえて、効果的な室内緑化を目指しましょう。

パソコンを見ながら悩む男性

観葉植物の日当たりに注意

観葉植物を育てる際には、日当たりの調整が大切です。全ての植物が強い日光を好むわけではなく、適切な日当たりは植物ごとに異なります。例えば、直射日光を嫌う植物は窓辺に置くとすぐに弱ってしまいます。直射日光を嫌う植物には、レースのカーテンやブラインドを使って光の強さを調節する工夫が必要です。

一方、日陰を好む植物もあります。日陰を好む植物は明るい日陰や間接光の場所で元気に育ちます。植物の特性を理解し、それぞれに最適な日当たりの環境を整えることが、健康な成長を促すためには欠かせません。

水やりや肥料の管理に注意

観葉植物を育てるには、水やりや肥料の管理が非常に重要です。水やりは、植物の健康を保つために欠かせませんが、適量を守ることが大切です。水が少なすぎると、植物や土が乾燥してしまい植物が弱ってしまう一方で、水をあげすぎると、根腐れの原因になることもあります。

そのため、植物ごとに適切な水の量を理解し、適度な頻度で水やりを行うことが重要です。また、室内の湿度にも注意が必要で、乾燥しすぎると植物が乾燥してしまい、湿度が高すぎるとカビが発生しやすくなります。適度な湿度を保つことで、植物の健康を維持できます。

 

さらに、植物の栄養状態が良くない場合は適切な肥料を与えることが必要で、肥料は植物の成長を促進し、健康を保つために重要な役割を果たします。観葉植物の特性に合わせた水やりと肥料の管理を行い、健康的に育てましょう。

観葉植物の成長にも注意

観葉植物は購入時のサイズのままではなく、成長して大きくなることがあります。そのため、成長した姿をイメージせずに購入すると、将来的に予想以上にスペースを取ってしまうという問題に直面するでしょう。

例えば、想定していた場所から植物がはみ出してしまったり、天井に届くほど成長してしまったりもします。植物の種類によって成長のスピードやサイズは異なるため、購入前にどの程度成長するかを調べておくことが重要です。適切なスペースを確保し、成長に伴う管理を行うことで、植物の健康を保ちながら美しいインテリアを維持できます。観葉植物の成長を予測し、適切に対応することで、室内緑化をより効果的に楽しめるでしょう。

オフィス緑化におすすめの植物

次はオフィスの室内緑化に最適な観葉植物を紹介します。

今から紹介する植物は、手入れが簡単で空間を明るくし、働く環境を快適にしてくれます。オフィスにぴったりな植物を選んで、緑の力を活用しましょう。

白ベースの家具にグリーン

パキラ

パキラは丈夫で育てやすく、初めてのオフィスグリーンに最適です。

手のひらを広げたような美しい葉と、編み込まれた幹が特徴で、多くの企業で人気があります。

高さは約120cmと適度で、オフィスに置いても圧迫感がありません。

管理も簡単で、水やりも適度な頻度で十分なため、忙しいオフィスでも手軽に育てられます。

パキラは、オフィスに緑を取り入れたい方に特におすすめの観葉植物です。

サンスベリア

サンスベリアは縦に長く伸びる美しい観葉植物で、オフィスの雰囲気を明るくします。

空気清浄効果に優れ、職場の空気を清潔に保つのに役立ちます。

乾燥に強く、水やりの頻度が少なくて済むため、忙しいオフィスでも簡単に育てられるでしょう。

見た目の美しさと空気清浄効果を兼ね備えたサンスベリアは、オフィスに緑を取り入れたい方におすすめの植物です。

アルテシマ

アルテシマは、ゴムの木の中でも特に丈夫で育てやすい観葉植物です。

曲線を描いて上に伸びる幹と、黄色のラインが入った葉が特徴で、オフィスの雰囲気を明るくします。

高さは約115cmで、シンプルな角型ロングの陶器鉢に植えると、その美しい曲線が際立つでしょう。

アルテシマは、見た目の美しさと育てやすさから、オフィスグリーンとして非常に人気があります。

アレカヤシ

アレカヤシは南国風の雰囲気を醸し出す観葉植物で、放射状に伸びる美しい葉が特徴です。オフィスのエントランスや広い会議室にぴったりで、空間を明るく彩ります。

細長い葉が多く、キシレンやトルエン、一酸化炭素などの有害物質を除去する効果があります。

ハワイでは「悪霊を祓い、幸福を呼ぶ」という言い伝えもあり、リラックス効果も期待できるでしょう。

アレカヤシは、健康的で快適なオフィス環境を作るのに最適な植物です。

フィカス ベンジャミン

フィカス ベンジャミンは、光沢のある小さな葉が特徴の観葉植物で、シンプルな見た目が様々なインテリアに合います。

高さは約180cmと大きく、空間の仕切りとしても役立つでしょう。

その繊細な葉は、室内に取り入れることで森の中にいるようなリラックスした雰囲気を演出します。

どんなオフィスのデザインにもマッチし、視覚的にも心地よさを提供する魅力的な植物です。

オフィスの室内緑化はフェイクグリーンもおすすめ

オフィスの室内緑化にはフェイクグリーン非常におすすめです。

本物の植物を管理するには、水やりや温度管理、害虫駆除などの手間がかかります。また、剪定や落ち葉の清掃も必要です。業者に管理を任せることもできますが、その場合、初期費用だけでなく維持管理にもコストがかかります。

グリーンのあるオフィスイラスト

フェイクグリーンは、本物そっくりの人工観葉植物で、年々その精度が向上しています。光触媒加工が施されたフェイクグリーンを選ぶことで、空気清浄・消臭・抗菌などさまざまな効果を得ることも可能です。

見た目や触り心地も本物と見分けがつかないほどで、さらに、複数のフェイクグリーンを組み合わせることで、本物以上に美しいデザインを演出することができます。

 

フェイクグリーンのメリットは主に3つあります。

  • 水やりや温度管理が不要
  • 土が不要で虫の心配もなく衛生的である
  • 剪定や落ち葉の清掃が一切不要

フェイクグリーンは、メンテナンスが非常に楽で枯れる心配もありません。さらに、どこにでも置くことができるため、オフィス環境を常に美しく保つことができます。忙しいオフィスでも簡単に取り入れられるため、室内緑化にはフェイクグリーンの導入も検討対象の一つにすると良いでしょう。

まとめ

オフィスに室内緑化を取り入れることで、空気の浄化やストレス軽減、業務効率の向上など多くのメリットがあります。

観葉植物の適切な管理やフェイクグリーンの活用で、手軽に快適な職場環境を作り出しましょう。

 

高層ビル窓際の仕事スペース

監修

舛田 羊一

舛田 羊一

  • 舛田建築design研究所CEO
  • 春うららかな書房 家具事業部 部長
  • 一級建築士、環境経営士、宅地建物取引士

大手家具メーカーで家具の設計、国内上場企業のオフィスプランナーとして勤務。その後、2015年に現研究所を設立し、国内外のミュージアムプロデューサーやライブラリーなどの空間プロデューサー兼デザイナーとして活動中。
春うららかな書房では、空間プロデューサーとしてオフィス空間のトータルプロデュースを行っている。

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