10/20/30坪の事務所にグリーンを配置したおしゃれなオフィスレイアウト

小さい事務所は、コストパフォーマンスが高く、限られたスペースを有効活用することで経費を抑えながらも機能的でおしゃれなオフィスを作れます。スペースが限られているため、レイアウトのイメージを具体的に描きやすいのもメリットです。今回は、10坪、20坪、30坪の事務所にグリーンを配置して、スタイリッシュで快適なオフィスを作る方法について詳しく解説します。具体的なレイアウト例や利用シーンを交えて紹介しますので、参考にしてください。

グリーンのある少し無骨なオフィス

事務所の大きさによるオフィスレイアウトのポイント

小規模オフィスでは、限られたスペース内でも従業員に十分な作業エリアを提供することが重要です。「労働安全衛生法」に基づく「事務所衛生基準規則 第二章 事務室の環境管理 第二条」によると、労働者が常時働く部屋の容積は一人あたり最低10立方メートル必要です。一般的なオフィスの天井高を2.5メートルと仮定すると、一人分の床面積は約4平方メートル(約1.21坪)です。ここでは、各オフィスの広さに応じたレイアウトポイントを紹介します。

グリーンスタンドのあるミーティングスペース
  • スペース配分の目安:
  • ワークスペース:40%
  • 役員スペース:10%
  • 共有スペース:15%
  • 休憩室:5%
  • 収納:15%
  • 情報管理:5%
  • 通路:10%

家具が部屋の55%以上を占めると、空間が狭く感じられると言われています。

10坪オフィスのレイアウトポイントは、4~6人が快適に働ける環境を目指すとよいでしょう。デスクは壁際に配置し、中央部分をフリースペースとします。役員用のデスクを一角に配置し、小さなミーティングテーブルを設置します。壁面収納を活用し、デスク間の通路を広く取ることが重要です。

 

20坪オフィスのレイアウトポイントは、8~12人が快適に働ける環境を目指すとよいでしょう。各デスクを一定の距離で配置し、役員用の個室や半個室を設けます。小型の会議室とゆったりとした休憩スペースを設置し、必要な収納スペースとデータ管理用のスペースも確保します。

 

30坪オフィスのレイアウトポイントは、15~20人が快適に働ける環境を目指すとよいでしょう。広々としたデスク配置と広めの個室を設け、複数の会議室を設置します。リラックスできるラウンジエリアを設け、効率的な収納スペースとセキュリティ対策を施したデータ管理スペースも確保します。

これらのポイントを踏まえ、各オフィスの広さに応じた最適なレイアウトを設計しましょう。

10坪オフィスのケース

10坪のオフィスは、スタートアップ企業や少人数のチームに最適です。このスペースを最大限に活用するためには、以下のレイアウト例と利用シーンを参考にしてください。

想定人数は4~6人です。デスク配置は壁際にデスクを配置し、中央部分をフリースペースとして確保します。デスクはコンパクトでシンプルなデザインのものを選ぶとよいでしょう。収納スペースは壁面にシェルフやキャビネットを設置し、床面積を有効活用します。会議エリアには小さなミーティングテーブルを設置し、短時間の打ち合わせやブレインストーミングに利用します。デスクや会議エリアの周りに小型の観葉植物を配置し、リラックスした雰囲気を作り出すのも効果的です。

スタートアップ企業のオフィスでは、迅速な意思決定が求められるため、コミュニケーションが円滑に行えるレイアウトが適しています。中央のフリースペースは、短時間の立ち話やアイデア交換に最適です。

20坪オフィスのケース

20坪のオフィスは、10坪よりも広いスペースがあるため、レイアウトの自由度が増します。以下のポイントを考慮してレイアウトを工夫しましょう。

想定人数は8~12人です。各社員のデスクを一定の距離を保って配置し、広々とした作業環境を確保します。オープンスペースと個人作業スペースを明確に分けることで、プライバシーを保ちながらもチーム全体の一体感を維持します。小型の会議室を設置し、プライベートな打ち合わせやクライアントとのミーティングに対応します。また、中型の観葉植物をオフィス内の各所に配置し、視覚的なアクセントを追加します。

このレイアウトは、中規模チームのオフィスに最適です。部門間のコミュニケーションが求められる中規模チームに適しており、オープンスペースではチーム全体でのブレインストーミングや社内イベントが開催できます。

30坪オフィスのケース

30坪のオフィスは、比較的大規模なチームや部署に最適です。この広いスペースを最大限に活用するためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

想定人数は15~20人です。各社員が快適に作業できるよう、広々としたデスク配置を行います。リラックスできるラウンジエリアや自由に使えるワークスペースを設けることで、柔軟な働き方を促進します。複数の会議室を設置し、プライベートな打ち合わせやプロジェクトミーティングに対応します。また、大型の観葉植物をエントランスや共用スペースに配置し、オフィス全体を明るく爽やかな空間にします。

このレイアウトは、大規模チームのオフィスに最適です。部署間の連携が求められる大規模チームに適しており、フリースペースや会議室を活用することで柔軟な働き方を実現します。

小さい事務所でもグリーンを配置することで快適に!

ここでは小さい事務所でもグリーンをどのように配置し、どんな色の家具を選択すれば、圧迫感を減らし快適な空間を作り出せるかを説明していきます。あなたがこれから作るオフィス空間の参考となり、適切なスペース設計で、作業環境をより良くしましょう。

デスクでパソコン作業をする女性

本当に必要なスペースを配置

オフィススペースが限られている場合、業種や広さに応じて必要なスペースを設計することが重要です。例えば、デザイン会社ならばクリエイティブな作業に集中できる執務室が必要ですが、会議は少人数で行うことが多いため小さな会議室で十分でしょう。一方、法律事務所では、クライアントとの打ち合わせが頻繁に行われるため、プライバシーを重視した会議室が複数必要かもしれません。このように、業務の特性に応じて、必要なスペースを見極め、設計します。

限られたスペースを有効に使うために、不必要なスペースは極力作らないようにします。例えば、共有スペースを工夫して、執務室や会議室としても利用できるように設計します。オープンデスクを配置し、必要に応じて簡単にレイアウトを変更できるようにすることで、同じスペースを多用途に使うことができます。また、折りたたみ式の家具や移動可能なパーティションを活用して、状況に応じてスペースを柔軟に使い分けることも効果的です。

家具とグリーンで快適な空間

小さなオフィスでも、グリーンを取り入れ、適切な家具を配置することで、圧迫感を減らし、快適な空間を演出できます。明るい配色の家具とグリーンを組み合わせると、オフィス全体が明るく開放感のある空間になります。例えば、白や淡い色の家具は、視覚的に広さを感じさせ、植物の緑とも相性が良いです。デスクの上や横に小型の観葉植物を置くことで、自然の色彩が加わり、リラックス効果が得られます。また、壁に掛けるタイプのプランターを使用すれば、床面積を取らずにグリーンを楽しむことができます。これにより、従業員のストレス軽減や集中力の向上が期待できます。明るい色の家具は光を反射しやすく、透明な素材やガラスを使用することで、さらに開放感を演出できます。限られたスペースでも、工夫次第で快適な作業環境を作り出せます。

家具は明るい配色

家具の配色を明るくすることで、オフィス全体が清潔で爽やかな印象になります。白やベージュなどの明るい色の家具は、どんなインテリアにも合わせやすく、植物の緑を引き立てます。特に、明るい色の家具は光を反射しやすく、室内を明るく広く感じさせる効果があります。これにより、オフィスが実際よりも広く感じられ、圧迫感を軽減できます。また、明るい色の家具は、自然光や照明の光を効果的に活用することで、全体の雰囲気をより明るくし、働く環境を快適に保ちます。さらに、透明な素材やガラスを使用した家具を取り入れることで、視覚的な開放感が増し、限られたスペースでも広々とした印象を与えます。このように、明るい色の家具を選ぶことで、オフィス環境を快適で魅力的なものに変えることができ、従業員のモチベーションや生産性の向上にもつながります。

まとめ

どのようなオフィスでも、適切なレイアウトや家具、グリーンを設置することで快適な空間を作り出せます。業種やオフィスの広さに応じて必要なスペースを設計し、共有スペースを有効活用することが重要です。明るい色の家具は室内を広く感じさせ、グリーンはリラックス効果をもたらします。これにより、圧迫感を減らし、従業員が働きやすい環境を整えることができます。必要な家具やグリーンを手軽に手に入れ、理想のオフィスを目指しましょう。

グリーンのあるオフィスと共有スペース

監修

舛田 羊一

舛田 羊一

  • 舛田建築design研究所CEO
  • 春うららかな書房 家具事業部 部長
  • 一級建築士、環境経営士、宅地建物取引士

大手家具メーカーで家具の設計、国内上場企業のオフィスプランナーとして勤務。その後、2015年に現研究所を設立し、国内外のミュージアムプロデューサーやライブラリーなどの空間プロデューサー兼デザイナーとして活動中。
春うららかな書房では、空間プロデューサーとしてオフィス空間のトータルプロデュースを行っている。

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